静岡済生会総合病院 皮膚・排泄ケア認定特定看護師さんとアルケア株式会社さんのご指導のもと、モニターで体圧の状態を可視化しながら「ポジショニング」と「除圧方法」について学びました。
まずはアルケアさんによる講義から
続いてモデルの職員を寝かせて体圧の状態を確認し…
クッションを用いてポジショニングの実演
(さすがプロ、手際よくクッションをあてていきます)

それぞれのクッションの機能を最大限に発揮する当て方・・・
「ただ当てるだけでは効果が半減どころか全く無意味ですよ」(なんて耳の痛いお言葉)
次にエアマットでの体圧の様子を確認
エアマットだとモニターに赤い色が表示されません(さすが!)
しかも、最新のエアマットはセンサーが体圧を感知すると、体圧がいい感じに分散されるようそれぞれのセルの空気圧を微調整してくれるのだとか…。自動体交のエアマットが出た時は凄いなと思いましたが、決まった動きを定期的に行うのではなく、その方の状態や動きをセンサーがキャッチして自動で微調整するようになっているとは…。介護の世界も日進月歩ですね。
ちゃんとアップデートしていかないといけませんね。
続いて、そのまま何もしない状態でギャジアップ
「お尻を動かさないで我慢して!」との指示
すると・・・
モニターに赤い色が表示されているのが分かりますか?
ものすごい圧がお尻に掛かっているんです。
動ける方はギャジアップされても自分でお尻の位置を動かせるから圧を逃がしてあげることができるけど、動かせない方だと…。90度のギャジアップは分かりやすくするために行ったのですが、たとえ45度だろうと30度だろうと動けない方の場合、そこにずっと圧が掛かっていることになります。可視化できるって本当に説得力がありますよね。
続いてポジショニングをどのようにしたらいいのか悩んでいる入居者さんを実際に見ていただき、直接指導を受けることにしました。
ポジショニング後に手を入れてみると、これまで圧が掛かっていたところにスッと手が入ります。ポジショニングによって体圧が分散された証拠です。
もう一人ご指導いただきました
職員が手を入れてみると、やはり圧が抜けています。
「病院も施設も専用のクッションが充実しているところは少ないと思います。でも、既製品のクッションでも、タオルでも何でもいいんです。大事なのは使い方、当て方なんです。」と認定看護師さんより。確かにアルケアさんも言っていました、高価なクッションを使っていても当て方が悪ければ効果はないと…。
ただし、拘縮の状態、体格など同じ人はないからこそ、基本をしっかりしつつ応用力が求められます。これは勉強と実践を重ねるしかないですね。
ちなみに、アルケアさんが持参してくださったクッションには、それぞれ使い方(当て方)が絵で描かれており、分かりやすいなと思いました。使う人のことを考えた商品開発、私は好きです。認定看護師さん、アルケアさん、ご指導ありがとうございました。