皆さんは
「啓蟄」という言葉をご存知でしょうか?
冬の間、土の中でじっとしていた虫たちが活動を始める時期を表す言葉です。
虫たちが活動を始めることを
「蠢く(うごめく)」なんて言ったりもしますが、ここにも
「虫」と
「春」が入っていますね。釣りをされる方だとご存知かと思いますが、この時季の大潮の晩は「バチ抜け」する時期であり、産卵後でお腹を空かせたシーバスが体力回復のために荒食いをすることで有名です。「バチ」とはゴカイ・イソメのことで、「バチ抜け」とは産卵のために一斉に海底の土から出てくることを表す言葉です。
こんな感じです
↓
お魚たちにとっては食べ放題です
↓
( 虫が苦手な方には本当にごめんなさい )
…まあ、そんな話はさておき、私たちが普段使っている
「虫」という字ですが、本来は
「蟲」と書くのが正しいようですね。まあ、小さな虫がワシャワシャしている様子から
「蟲」となったのであれば、確かにその方が合っているように思います。また、
「虫」を三つも書くのが面倒臭くて一つでも良しとされたのではないかという説にも納得がいきます。
また、冬になると木に腹巻のように
「筵(むしろ)」を巻いているのをご覧になった方はいらっしゃいますか? 雪の兼六園の風景を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、静岡だと三保の松原でも見ることができますよ。
ちなみに、あれは
「菰(こも)」と言います。
そして、木の腹巻ではなく、
「菰巻き」と言います。
木を冬の寒さから守るために腹巻をしているのではなく、冬の寒さから逃げて来た虫たちが身を隠せるようわざと巻き付けているもので、暖かくなる前に外して虫ごと燃やして害虫駆除しているのです。江戸時代から行われてきたそうですよ。