今年は「通報訓練」「初期消火訓練」「避難誘導訓練」「職員の安否コール訓練」「感染症対策訓練」以外に、震度7を体験するべく駿河消防署に「起震車」を要請してみました。せっかく震度7の揺れを体験できるのであれば職員だけでなく、地域の方にも体験していただこう…ということで事前にSデイ、サロン、カフェにてアナウンス。自治会長さんには訓練の立会いをお願いしてみました。
まずは防災訓練
迅速に情報収集
後から参集した職員が自分で施設の被災状況を把握できるよう情報はホワイトボードに集約
小鹿自治会の方にも訓練の様子をご覧になっていただきました
初期消火失敗! 入居者様の避難誘導開始!
1F2Fとも避難完了! 負傷者ゼロです!
続いて「震度7の体験」と、感染症対策訓練として「予防着を脱ぐ手順について」2グループに分かれて行いました。起震車の方は、駿河消防署・大谷出張所の隊員の方が、感染症対策訓練の方は看護師が担当しました。
まずは起震車の方から
起震車には4名ずつ乗車
開始する前に隊員より注意事項の説明
「メガネの方は外して乗車しない方に預けてください!」
「机と椅子は固定してあるので、机をしっかり握って離さないでください!」
「手を放して髪をかき上げたり、ズレたマスクを直そうとしないでください!」
「しっかり守れないと本当にケガをします!」
震度5までは「この程度なら…」と余裕がありましたが、震度6、震度7と上がるにつれ、どの人からも笑顔がなくなりました。
地域の方にも乗っていただきました(※揺れは抑えていただきました)
固定された机と椅子でしたが、縦揺れで身体は浮き上がり、横揺れで椅子から滑り落ちそうになりました。体験して分かりましたが、震度7の揺れが来たら、よほどしっかり耐震した家でなければ倒壊すると思います。…いや、絶対に倒壊します。家具の固定についても同様、突っ張っていようが、壁にビスで固定しようが、よほど上手にやらなければ倒れます。家具の下にかませて踏ん張らせるようなものや、テレビを固定するジェルは論外だと思いました。
起震車による疑似体験でありながらケガするかもしれない…と「恐怖」を感じたくらいですから、本物を経験された方はどれだけ恐かったことか。小さな子であれば一生消えないトラウマになるのも納得できました。疑似体験とはいえ、今回震度7を体験できたことは南海トラフ地震に備える上で大変よい経験になりました。家具の固定、就寝場所など、もう一度考え直そうと思います。
最後に感染対策として予防着の脱ぎ方について
予防着は脱ぎ方が悪いとウイルスや菌などが手や身体に付着したままになります。
スタンダードプリコーション(標準予防策)の徹底こそ第一の対策です。
入居者様を守るためにも、自分を守るためにも、家族を守るためにも正しい脱ぎ方ができることは大切なことです。頑張って覚えましょう。
昔、「地震がきたら机の下に隠れて頭を守りなさい!」と教えられましたが、震度7でそれをしたらダメだと思いました。落下物や倒れてくるものがない広い場所でうずくまるのがベストだとは思いますが、家の中の場合、それはどこですか? そこがあなたのシェルターになります。ただし、家が倒壊しないことが前提です。家の耐震についても見直さなければ…。また、家族を連れて地震防災センターの見学にも行った方が良いなと思いました。