11月に実施予定であった総合防災訓練ですが、新型コロナウイルス感染症の陽性者発生に伴う延期により1月16日(月)にようやく実施することができました。
今回は車椅子の方の避難誘導だけでなく、ベッドで寝ている方を避難誘導することで、その課題を見つけましょうとベッドを4台実際に動かすことにしてみました。また、地域連携を図るため、まずは民生委員さんに立会いをお願いし、第三者の視点からコメントをいただくことにしました。協力いただいた民生員さんは、普段より優先入所検討委員会のため来苑いただいている面々ですが、施設の防災訓練に立ち会うのは初めてとのことでした。
まずは民生委員さんに小鹿なでしこ苑の防災計画やBCPの作成状況を説明し、訓練のシナリオなどを説明しました。小鹿なでしこ苑の場合、1Fでは、出火場所にもよりますが、正面玄関の他、それぞれのユニットの掃き出し部分から屋外へ避難することになっています。
しかし、介護ベッドのまま掃き出し部分を通過することはできませんでした。そのため、掃き出し前のところにベッドが渋滞してしまい、返って避難路を塞ぐ形になってしまいました。
これには正直驚きました。ギリギリでも通ると思っていたので…。民生委員さんもおっしゃっていましたが、実際にベッドを動かして避難誘導したからこそ知ることができたのだと…これで実際に火災により避難しなければならない時の対策が考えられるから良かったのだと…
本当にそう思います。
また、避難訓練終了後は、『本物の消火器の噴射』と『消火栓による放水訓練』を行いました。
消火器も本物を噴射して分かったのですが、噴射時間は10秒~15秒弱しかありませんでした。つまり、相当効率よく、かつ的確に噴射しない限り絶対に初期消火は失敗するだろうと…。これは最後に総評をした時にも話しました。
その他、今回はホワイトボードを使ってクロノロジーも…と計画していたのですが、職員の欠員によりできませんでした。要請を受けて出勤した職員が現状の把握をするため、自分で情報を収集して整理するためにも有効なツールなので、次回は必ず取り入れる予定です。課題の多い施設防災ですが、今回は収穫の多い訓練だったと思います。